ご挨拶

開催のご挨拶

 日々展開される様々な医療において,適切な口腔の管理はその医療の質を大きく向上させ得ます。がん医療はその典型と言えます。がん化学療法・放射線療法などは,口腔粘膜障害(口腔内の広範なびらん)などの口腔内の有害事象を起こすことが多くあります。がん治療による体の抵抗力の低下(骨髄抑制など)により口腔内感染巣は重篤な全身感染の原因となり得ます。適切な口腔内の管理はこれらの問題を軽減させ,闘病する患者の生活の質を大きく向上させ得るもので,がん支持療法の一翼を担うものです。
 支持療法としての口腔内の管理の在り方に関する議論は,がん化学療法・放射線療法のみならず,周術期医療一般でも活発になされ,発起人らは積極的にその議論を行ってきました。地域・在宅医療の推進においても適切な口腔の管理の在り方の議論が極めて活発になされています。これらの内容については,国民皆保険制度を有する我が国において診療報酬制度として収載されるなど,国策として推進されています。
 発起人らは,本邦におけるがん口腔支持療法は,国際的にみて積極性と先進性があると考えています。日本でがん口腔支持療法を討議し,その内容を国内のみならず国際的に発信できる組織を立ち上げ,本邦の医療の質の向上に貢献するとともに,国際的な議論に一石を投じたいと考えています。
 発起人らはこれまで,2010年頃より,Multinational Association of Supportive Care in Cancer / International Society of Oral Oncology (MASCC/ISOO)の会員として,国内外の専門家と議論を交わし合うとともに,各々の成果を発信してきました。MASCC/ISOOは,MASCC/ISOO EVIDENCE-BASED CLINICAL PRACTICE GUIDELINE FOR MUCOSITIS SECONDARY TO CANCER THERAPY(がん治療に伴う粘膜障害に対するエビデンスに基づいた臨床診療ガイドライン)を策定し,数年ごとに更新していますが,発起人一同は2014年にこのガイドラインの学会公認日本語版を作成し,学会ホームページから公式に発信する成果も生みだしてきました。
 このような活動を行う中で,私たちはJapanese Association of Oral Supportive Care in Cancer (JAOSCC)を2014年11月1日に立ち上げました。また,2016年2月26日付で特定非営利活動法人格を取得しました。
 この度,2016年3月6日に,ささやかな半日の会ではありますが,第1回の学術大会を開催し,同じフィールドで活躍する方々との情報共有,意見交換そして交流の機会を設けることといたしました。
 皆様におかれましては,何卒この趣旨をお汲み取り頂き,ご参加いただきたく,ご案内させていただきます。


2016年1月
(2016年2月26日一部修正)

特定非営利活動法人 日本がん口腔支持療法学会
Japanese Association of Oral Supportive Care in Cancer (JAOSCC)

理事長・第1回学術大会大会長 曽我 賢彦(岡山大学病院 医療支援歯科治療部)
副理事長 百合草 健圭志(静岡県立静岡がんセンター 歯科口腔外科)
 同   細川 亮一(東北大学大学院歯学研究科予防歯科学分野,周術期口腔支援センター)
理事・第1回学術大会実行委員長 長縄 弥生(愛知県がんセンター中央病院)
理事・第1回学術大会実行委員 上野 尚雄(国立がんセンター中央病院 総合内科・歯科)
 同             勝良 剛詞(新潟大学 医歯学総合病院 口腔外科系歯科 歯科放射線科)
 同             伊藤 恵美(東北大学大学院歯学研究科 歯学イノベーションリエゾンセンター地域連携部門)
 同             杉浦 裕子(岡山大学病院 医療技術部 歯科衛生士室)
 同             高橋 郁名代(岡山大学病院 看護部)
 同             赤川 順子(東京都健康長寿医療センター 血液内科 移植コーディネーター)
監事・第1回学術大会実行委員 丹田 奈緒子(東北大学病院 予防歯科)